鑑賞映画解説201422

鑑賞映画の解説

華麗なるギャツビー
The Great Gatsby
＜鑑賞日：2015・2・23＞

　制　　　作：1974年　アメリカ　　144分
　監　　　督：ジャック・クレイトン
　出　　　演：ロバート・レッドフォード、ミア・ファロー
　そ　の　他：アカデミー衣装デザイン、編曲賞受賞

あらすじ

　ニューヨークの郊外、ロングアイランドに住むニック・キヤラウエイの隣家の大邸宅では、夜な夜な豪華な大パーティが開かれている。庭園では楽団の演奏とともに、派手に着飾った男女が、飲み、食い、踊るの乱痴気騒ぎが繰り広げられている。この屋敷の主人公はギャツビー（Ｒ・レッドフォード）という正体不明の大金持ちで、普段は家に引きこもり、この宴席には顔を出さない。ニックは海の対岸に住む従姉のデイジー（ミア・ファロー）の屋敷を訪れた際、ギャツビー邸のパーティが話題になるが、ニックはギャツビーとは未対面でよく分からないと答えるのみである。デイジーの夫のトムはシカゴの金満家で、デイジーは金に惹かれて結婚したのである。
　ある日、ニックは初めて隣家のギャツビーからパーティの招待を受ける。待ち受けていたギャツビーからニックは意外なことを頼まれる。ニックの家でデイジーに会いたいので段取りを付けてほしいというのである。ニックの家で二人は出会った。そこでニックは二人の仲を初めて知ることになる。数年前、ギャツビーが軍隊にいたころ、大富豪の娘であるデイジーと愛し合うようになるが、戦場に赴いた際、デイジーは金満家の息子のトムと結婚してしまう。戦争から帰ったギャツビーは大富豪夫人となり、社交界の花形となったデイジーを取り戻そうと、必死で働き、稼ぎ、成功したのである。ギャツビーが大宴会を開くのはデイジーを招く日を夢見ていたからである。二人は広大なギャツビー邸で過ぎた日を語り、デイジーも過去の愛を思い出す。ギャツビーはトムと別れるようデイジーに迫る……

解説

　原作は、アメリカの人気作家フランシス・Ｓ・フィッツジェラルドのベストセラー小説「ザ・グレート・ギャツビー」。これを「ゴッド・ファーザー」のフランシス・Ｆ・コッポラが脚色した。映画の背景となった第一次世界大戦以後世界大恐慌までの10年間は“ジャズ・エイジ”といわれ、大戦後の恩恵にあずかったアメリカは空前の繁栄を謳歌した。この映画には20年代のファッションを身にまとった紳士、淑女をエキストラとして多数出演させるとともに、「チヤールストン」をはじめとする20年代のヒット曲を当時の人気のミュージシャンに演奏させたり、当時の高級乗用車数十台を登場させたりして、この時代の雰囲気を再現し、この年の「アカデミー衣装、デザイン賞」を得ている。
　ロバート・レッドフォード（1937～）と恋人役のミア・ファロー（1945～)は、純愛を貫く青年と、夫と恋人の間を揺れ動く女を熱演し、格調高いラブロマンスとした。