平成２８年度鑑賞映画ミニ解説
掲載：2016.3.29（４～６月分解説) |
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４月11日（月） マディソン郡の橋 1995年 米 135分 監督 クリント・イーストウッド 出演 クリント・イーストウッド、メリル・ストリーブ 世界的なベスト・セラーになった同名の小説の映画化。アイオワ州の片田舎で出会った、平凡な主婦と中年のカメラマンとの4日間の大人の恋を描く。 |
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４月25日（月） 舞踏会の手帖 1937年 仏 130分 監督ジュリアン・デュヴィヴィエ 主演 マリー・ベル、フランソワーズ・ロゼ 若くして未亡人となったクリス・チーネが社交界にデヴューした時の手帖を見つけ、そこに書かれた踊りのパートナーを訪ねる旅に出る。当時のフランス映画界を代表する名優たちが揃い、デュヴィヴィエ特有のペシミズムが漂う歴史的名作である。 |
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５月９日(月) 博士の愛した数式 2005年 日本 117分 監督 小泉堯史 主演 寺尾 聡、浅丘ルリ子、深津絵里、吉岡秀隆 芥川賞作家、小川洋子の同名の小説の映画化。交通事故の後遺症で記憶が80分しか持たない天才数学者と博士の家で働く家政婦杏子とその息子の3人の交流を丹念に描いたヒューマン・ドラマ。 |
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５月23日(月) ディア・ハンター 1978年 米 183分 監督 マイケル・チミノ 主演 ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン 1968年、ペンシルバニアの工場で働く3人がベトナム戦争に徴兵され、、ベトナム軍の捕虜になる。捕虜に強制される『ロシアン・ルーレット』。ベトナム兵が賭けに熱中している隙に3人は脱走する。ベトナム戦争がもたらした狂気をリアルに描いた力作。アカデミー作品、監督など5部門受賞作。 |
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６月13日(月) オペラ座の怪人 2004年 米･英 143分 監督 ジョエル・シュマッカ 主演 ジエラルド・バトラー、エミー・ロッサム パリのオペラ座を騒がす怪人と美しき歌姫との悲劇的な愛を格調高く謳いあげたミュージカル大作映画。アンドリュー・ロイド・ウエバーの同名のミュージカルをジョエル・シュマッカ監督がＳＦＸを駆使して映画化した。カリスマ性あふれる”ファントム“を英国人俳優ジェラルド・バトラーが好演している。 |
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６月27日（月） キー・ラーゴ 1948年 米 101分 監督 ジョン・ヒユーストン 主演 ハンフリー・ボガード、ローレン・バコール 戦後、間もなく、復員将校のフランクが戦友の遺族を見舞いにフロリダ半島の突端、キー・ラーゴに赴く。未亡人と戦友の父親がホテルを経営しているが、ギャング一味の隠れ家になっていた。おりしもハリケーンが接近し、ギャング達の気も荒くなり、凶暴化する。遂にフランクが立ちあがる。感傷を排したハードボイルドなタッチで戦後の失意の雰囲気を伝えている。 |
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６月27日（月） お嬢さん乾杯 1949年 日本 90分 監督 木下恵介 主演 原節子、佐野周二、佐田啓二 斜陽の令嬢と俄か成金の青年が見会いをして、周囲をハラハラさせながら結ばれるまでを、木下監督が軽妙なタッチ描いた。戦後の東京の風俗がリアルに捉えられている。 |
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７月１１日（月） いつか晴れた日に 1995年 米・英 136分 監督 アン・リー 原作 ジェーン・オースティン 脚色 エマ・トンプソン 主演 エマ・トンプソン、ケイト・ウィンスレット Ｊ・オースティンの原作を、主演のＥ・トンプソンが脚色し、アカデミー脚色賞を得た作品である。19世紀初頭のイングランド南西部を舞台に、イギリスの厳しい階級意識のもとでの女性たちの受難のドラマが描かれる。しかし、観終わった後の印象は明るい。それは女性たちの恋の歓びが謳われているからである。 |
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７月２５日（月） ゴッドファーザー 1972年 米 176分 監督 Ｆ・Ｆ・コッポラ 主演 マーロン・ブランド、アル・パチーノ アメリカの陰の政府と言われるマフィアの内幕を描いたマリオ・プーゾのベストセラー小説を映画化した超娯楽大作。Ｍ・ブランドの迫真の演技、ニーノ・ロータの甘く切ないテーマ曲、魔術的な映像美とコッポラはこの映画だけで、映画史にその名前を刻んだ。アカデミー作品賞、主演男優賞（Ｍ・ブランド）脚色賞受賞。 |
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８月８日（月） 怪談 1964年 文芸プロ＝にんじんくらぶ 183分 監督 小林正樹 主演 新珠三千代、三国連太郎、仲代達矢、岸恵子、渡辺美佐子 日本に帰化したイギリスの文学者小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが書いた日本怪談の連作の中から4作を選んで映画化したオムニバス作品。恐怖よりもこの世のものならぬ耽美的な美しさを描くことに小林監督は力を入れている。 |
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９月１２日（月） 柘榴坂の仇討 2014年 「柘榴坂の仇討」製作委員会 119分 監督 若松節朗 原作 浅田次郎 主演 中井貴一、阿部 寛、広末涼子 久しぶりに観る堂々たる風格のある時代劇である。安政６年の桜田門外の変から明治６年の仇討禁止令が公布された１３年間の二人の武士の生きざまを描いた。若松監督は「ひとりの男の潔い生き方を描きかった」といっている。 |
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９月２６日（月） 恋の手ほどき 1958年 米 116分 監督 ヴィンセント・ミネリ 主演 レスリー・キャロン、モーリス・シュヴァリエ 祖母に育てられてきた少女ジジは、学業を終え、祖母の妹のアリシアのもとで、行儀作法の修行をすることになった。ジジはアリシアの友人の金持ちの粋人ラシュイユと出会いジジは遊ぶことに夢中…… アカデミー作品賞をはじめ９個のオスカーを獲得した『恋の手ほどき』は、ＭＧＭミュージカルの金字塔といえる。 |
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９月２６日（月） 旅情 1955年 米 100分 監督 デヴィット・リーン 主演 キャサリン・ヘップバーン、ロッサノ・ブラッツィ 水の都、ヴェネツィアを舞台に、中年にさしかかったアメリカ人女性が束の間の恋に身を焦がすラブロマンスである。監督デヴィット・リーンは『ローマの休日』のようなお伽噺でなく生身の大人の恋の切なさを描いた。 |
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１０月３日（月） 風とライオン 1975年 米 119分 監督 ジョン・ミリアス 主演 ショーン・コネリー、キャンデス・バーゲン 列強格国の欲望が渦巻くモロッコ。リフ族の首長ライズリーは計画をたて、アメリカ人女性親子を誘拐し、米国の大統領ローズベルトと渡り合う。Ｊ・ミリアスの豪快アクション映画。 |
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１０月２４日（月） 父親たちの星条旗 2006年 米 132分 監督 クリント・イーストウッド 主演 ライアン・フィリップ クリント・イーストウッドが太平洋戦争の激戦地、硫黄島の戦いを日米双方の視点から描くプロジェクトのアメリカ篇である。日本の視点からは『硫黄島からの手紙』が作られた。硫黄島の勝利を写したとされる“星条旗掲揚”の瞬間に居合わせ、英雄に祭り上げたれた兵士たちの苦悩を描いた。 |
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１０月３１日（月） 悪魔のような女 1955年 仏 モノクロ 114分 監督 Ｈ・ジョルジュ・クルーゾー 出演 シモーヌ・シニョレ、ヴェラ・クルーゾー パリ近郊の私立学校。校長のミシェルは妻クリスティナの財産の御蔭で現在の地位を得ているが、女教師のニコルと愛人関係にある。しかし、彼があまりに暴君であるために、ニコルはクリスティナと共謀して彼を殺すことにした。 |
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１１月１４日（月） 米 1957年 日本 (東映) 118分 監督 今井正 主演 望月優子、中村雅子，江原真二郎 巨匠今井正監督初のカラー映画作品。霞ヶ浦の農村を舞台に、地方の因習や生活状況を描く。霞ヶ浦近辺の農村風景がカメラで美しく捉えている。キネ旬1位。 |
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１１月２８日（月） オリエント急行殺人事件 1974年 英 127分 監督 シドニー・ルメット 主演 アルバート・フィニー、イングリット・バーグマン オリエント急行列車の車内で殺人事件が起きた。乗り合わせた探偵ポアロは犯人を推理する。アガサ・クリスティの同名小説の映画化。Ｉ・バーグマンをはじめ、Ｌ・バコール、Ｓ・コネリー、Ａ・パーキンス等のスターの競演で、それぞれの味のある演技により優雅な映画となった。Ｉ・バーグマンはアカデミー助演女優賞を得ている。 |
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１１月２８日（月） アフリカの女王 1951年 英 105分 監督 ジョン・ヒューストン 主演 ハンフリー・ボガード、キャサリン・ヘプバーン ドイツ領東アフリカ。その沿岸を支配する１隻の砲艦を撃沈しようと一人の勝気な女性と、一人の酔っ払いがおんぼろ蒸気船を操って戦いをいどんでいく。スリリングな追跡シーン、そして、意外な結末も爽快である。主演のＨ・ボガードはこの映画でアカデミー主演男優賞を得た。 |
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１２月１２日（月） 蜩の記 2014年 日本 129分 監督 小泉堯史 主演 役所広司、岡田准一、堀北真希 原作は時代小説として破格の５０万部の発行部数を記録した葉室凛の『蜩の記』で2012年の直木賞受賞作である。無実の罪をきせられながら、藩を救うため収容として腹を切る。清冽な主人公の生き方がすがすがしい。 |
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１２月２６日（月） ００７ スカイフォール 2012年 英・米 142分 監督 サム・メンデス 主演 ダニエル・クレイグ、ナオミ・ハリス 各国のテロ組織に潜入している工作員を記録したハード・デスクが何者かに奪われ、ボンドは犯人を追いつめるが、M16の長官Mの命令で放たれた銃弾に撃たれ、橋の上から谷底に落ちていく…… |