作成日　平成２４年１０月２日

開 催 日

平成２４年　９月２７日

時　　　間

１０：００～１２：００

場　　所

金沢公会堂３号室

出席人数

１５名

講　　師

真田　雅行　氏

作　成　者

沓掛　勝利

テ ー マ

第２学習　坂下門外の変③　（流山市貝塚家文書）

概　要

「斬　奸　覚　書」　（坂下門外の変　文久2年1月15日関連）
　1月15日坂下門外で安藤対馬守へ刃傷に及んだ面々所持の書付の内容
－安政7年3月幕府に異心は毛頭無いが、権威を振るい専ら奸謀を廻らす神国の罪人とし
　て、大老井伊掃部頭を報国の輩が斬害した。
－巨奸掃部頭を倒せば、幕府も悔心し、今後国家の安危・人心の動静に配慮下さるもの
　と思い、身命を擲ち斬殺に及んだが、其後一向に改心の様子が見えず、弥暴政のみを
　行っている。
－幕府全役人の罪ではあるが、安藤対馬守が第一の罪人である。対馬守は掃部頭の暴政
　を手伝い、掃部頭の死後、更に多くの奸謀を企てている。
－このままの姑息な政事が毎年続けば、遠からず天下は夷狄・乱臣のものとなるのは必
　然である。専ら対馬守の奸謀によりこんな事態になったので、微臣共が申合の上、対
　馬守を斬害した。
－対馬守の罪状は数え切れないが、一部を挙げる。
　・皇妹御縁組の件：表向きは、天朝から下さった如く繕い、公武合体の姿を示してい
　　るが、実はその威力を以って強奪したに等しく、皇妹を縁故として外国との交易許
　　可の勅定を無理に得る為の手段にしている。
　・外夷取扱の件：何事も外夷の申に任せ、日本周辺の測量を許し、皇国の情報を教え
　　たりして、彼らを導き、我国を取り締まらせるも同然である。
－若も只今の侭で悪政の改革がなければ、大小名は幕府を見放し、自国の固めのみを考
　えるようになる。夷狄の扱いさえ手余りなのに幕府はどうするのか？
－此度の御改心の有無は幕府の御興廃に係ります。尊王攘夷の大典を正し、君臣の誼を
　良くし、天下に生死を共にする様な御処置を希い、身命を賭して奸邪を殺戮したのは、
　微かな忠義であります。

その他

前半で平成２４年８月２３日資料の残り、下記の３項目を学習
－正月十五日坂下御門御当番小堀大膳亮様御届、写
－松平大膳大夫勝手より差出候書付　美濃守
－申合書付

次回予定

　平成２４年１０月１１日　１０：００～１２：００　　於：金沢地区センター小会議室
　　　　　第１学習　慶珊寺文書②