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改訂:2010.5.27

(平成21年度)

 毎月の句会で生まれた初心者の秀句をご覧下さい

                  ☆北野 一清 選

【第31回】H21年7月

   天賞  白南風や 神事の二艘 競舟   二 祥
   地賞  湖の 黙を切り裂く ボートかな   とも女
   人賞  海の日や 「観光丸」が 蘇る   岩 介
【第32回】H21年8月

   天賞  台風の 雲色映し 海騒ぐ   十 九
   地賞  厄日前 小雨煙ぶるや ベイサイド   勇 平
   人賞  葉鶏頭 空にはためく 入港旗   好 童
【第33回】H21年9月

   天賞  月光の 押し出す野島 広重忌   とも女
   地賞  かなかなや 音階ひとつ 乱れなし   勇 平
   人賞  背に木遣 二百十日の 東京湾   三 旦 (野島汐祭り)
【第34回】H21年11月

   天賞  黒潮の 遠鳴りに和し 虎落笛   十 九
   地賞  お大師さん 時雨に煙る 御影堂   二 祥
   人賞  小春日や 足音軽く 媼舞ふ   とも女
【第35回】H21年12月

   天賞  三塔の 序列構はず 北駈ける   一 馬
   地賞  白足袋の 捌き軽やか 晴舞台   十 九
   人賞  鳥群れて 障子の影の せはしけり   岩 介
【第36回】H22年1月

   天賞  日脚伸ぶ 校舎の影は 二遊間   一 幸
   地賞  朝市の 吐く息白し 柴漁港   重 九
   人賞  汐入の 軍港めぐり 春着乗せ   一 馬
【第37回】H22年2月

   天賞  楷書から ふはり草書の 二月かな   国 眼
   地賞  捨て舟に 居着く野良猫 恋に明け   一 馬
   人賞  草萌ゆる 仔牛の舌の やはらかさ   友 女
【第38回】H22年3月

   天賞  春霞 スカイツリーの 巨体浮く   重 九
   地賞  春の水 モネの光に ドガの動   一 幸
   人賞  終章を 揺れながら舞ふ 紋黄蝶   勇 平
【第39回】H22年4月

   天賞  タイからの 嫁に教えつ 苗代田   三 旦
   地賞  グレンミラー 横須賀基地の 春灯かな   一 馬
   人賞  蜃気楼 宙に浮きたる 巨船かな   一 幸
【第40回】H22年5月

   天賞  仏法僧 身延の峡を ほしいまま   二 祥
   地賞  一節の 竹を宇宙に 蝸牛   十 九
   人賞  一筆に 卯波た走る 野島沖   国 眼



        
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